HCWildBerryの夏山は槍ヶ岳と蝶ヶ岳、常念岳を計画しましたが、コロナ感染拡大で槍ヶ岳は苗場山と四阿山に変更。8月20日からの蝶ヶ岳、常念岳も常念小屋でコロナ感染が発生したため、どうするか参加者で議論した結果、蝶ヶ岳(2,667m)のみとし、3日目は爺が岳と中央アルプス千畳敷カールの2パーティに分かれて登ることにしました。8月20日朝6時半に中央道藤野SAに2台の車が集合、一路長野県安曇野をめざしました。予定よりも1時間早く三股登山口駐車場に着き、9時10分にはスタート。沢沿いの道から尾根に取りつく頃、パラパラと雨が降り出しました。覚悟はしていたが、階段の多い登山道で体が消耗。山頂に近くなるにつれ雨足は風をともない強くなりました。カニコウモリ等の群落もありましたが、下山の楽しみと写真撮らずにモクモク歩きました。山頂まであと1キロ余りでSさんの足が吊り、薬を飲んだり、休んだりして何とか5時間半余りで蝶ヶ岳ヒュッテに飛び込みました。
山小屋は登山者で溢れ、コロナの感染対策は体温測定のみ、濡れた雨具や衣類を乾かす場所もなく、板の間の達磨ストーブに入れ代わり立ち代りして靴下や衣類を乾かす始末。小屋のスタッフは何の対策もせず、登山者の安全はそっちのけ。晩ごはんも小さな鯖がメインのまるで犬のエサみたいでした。
ホームページには地元の新鮮野菜を使った美味しい云々とあるが、羊頭狗肉でした。寝床はカーテンで仕切られてはいましたが、肝心の換気はゼロ。
まぁまぁそれでも何とか寢たが、同室の他の登山者のイビキでなかなか熟睡は出来ませんでした。
21日は5時20分朝食。6時過ぎには山頂で記念撮影。蝶槍ヶ岳の方へ20分ほど尾根を歩き、穂高連峰や槍ヶ岳の眺望を楽しみました。7時ころから下山開始、途中、多くの花を愛で、写真を撮りのんびり4時間以上かけて下山しました。
下山後、田淵行男記念館を尋ね、安曇野のナチュラリストを学びました。この日の宿は常念坊!蝶ヶ岳ヒュッテよりも安く何と12000円、温泉と美味しいご馳走に皆さん大満足でした。22日は上高地散策と中央アルプス千畳敷カール散策に分かれ、それぞれ楽しみました。(T記)
★蝶ヶ岳、千畳敷カール
雨の中登り続ける5時間は景色も見えず、花に目を向ける余裕も無い、後ろからほんの少し見えた雷鳥だけ。
夕食の時には雹は降るし明日の天気が心配だった。
でも翌朝の日の出、雲海、槍ヶ岳が見れて良かったです。
下りも階段ばかりで筋肉痛になる。
へとへとの中、常念坊の温泉と食事は癒されました。
予定変更の千畳敷カールは素晴らしい景色、宝剣山荘迄の往復は急斜面で怖かったです。
ガスったり、雨になったりした中トウヤクリンドウが可愛く印象的でした。 (K 記)
★ 蝶ヶ岳
雨の中たどり着いた蝶ヶ岳ヒュッテは、予想に反してつっ込みどころ満載の山小屋でしたが、雨風がしのげるだけでも良かったと思うことにします。登山道はとても良く整備され、晴れていればルンルンの道のりだったでしょう。それでも、翌朝はきれいな雲海と槍や穂高、常念も眺めることができて、全員無事に登頂できて良かったです。
(I記)
★蝶ヶ岳
蝶ヶ岳までの行程で、怖いところなどないが、山のスケールが、大きいので、ゴアテックスの雨具を着ていなかった私は、中のTシャツまでぬれて寒くなり、稜線に出ると強い風で、左手の指がかじかんで動かしづらくなっているのに気づいた。ハイマツの横から出てきて、雷鳥が足もとをかぜにふかれながら、チョコチョコと歩くが、誰もカメラを向ける気力がでないほどだった。朝、雲海と北アルプスの山々が見られたのには感動した。会の山行のたびに教えていただいたり、気がついたりして、ひとつひとつ学べるのが、嬉しい。(昌・S記)
★蝶ヶ岳
以前から登りたいと思っていた蝶が岳 であったが登り始めから雨模様で初日 はほとんど景色をみることができなかった。
そんな中でもトリカブトやゴゼンタチバナなどの草花には心をあらわれた。 登山道は蝶が岳山荘付近まで階段で整 備されていて歩き安かったが、逆に両足 3 の太股に負担がかかり筋肉を痙攣してしまった。
コムレケアを飲み一時は治まったがすぐにまた痙攣が始まった。 標高が高く なるにつれ風雨も強くなり気温も下が ってきた。一刻も早く蝶が岳山荘に着きたいと思 いながらも足が動かない。痙攣した足 を引きずりながら山荘までの0.9Kmとてつもなく長く感じた。 雨具を着ても全身が雨に濡れて、指先は低体温症なのか少し痺 れがきた。やっとの思いでたどり着いた蝶が岳山荘のストーブで暖をとり足の痺れも回復し てきた。
教訓、 雨具は防水機能がしっ かりしている物を選ぶ。 靴も防水効果 の高いものを選ぶ。 多少の雨なら安物の雨具 でも対応できるが、山では最悪を想定した装備が必要と思った。
蝶が岳山荘はホームページでの食事の 評価は良かったので期待していたが、星はひとつも付けれない内容だった。 部屋は個室でなかったので贅沢は言えないが、いびきで少し寝不足になった。 雨でぬれた靴や衣類雨具を乾かせるよう、ストーブをつけるなどの小屋には心遣いが感じら れなかった。
朝方に雨が止み、 東の空が明るくなって来たのでご来光を仰ごうと外に出る と西側には穂高連峰と槍ヶ岳が、東側 は雲海が見視界が開けたのはほんの2時間程であ ったがこれで登ってきた苦労が報われた気がした。
下りでは登りでゆっくり見ることがで きなかった草花を鑑賞しながら階段を 下った。階段を降り慣れていない私を 含めて数名は2,3日ふくらはぎが痛かった。
安曇野の宿”常念坊”では美味しい食事 と露天風呂を堪能できた。愛想があま りない従業員であったがまた来ても良 い宿と思った。(正・S記)
(S記)
コメント
雄大な山々も雨風で夏なのに寒さで身体の芯まで冷えるとは、蒸し暑さに青息吐息の下界では想像できない世界なのですね。
山小屋も千差万別。
経験してみないとわからないことばかり。
厳しい3日間に挑戦された皆さんにリスペクトです!
10数年ぶりの北アルプス。まだ歩ける自信はあったが雨で体力を奪われ、更に標高差1300メートルの厳しさに歩みも遅くなった。仲間のSさんは足が吊り、手の指が白濁して軽い低体温症。何とか登りきった。結果的にはコースタイムに近い時間だった。山小屋は予想外の対応とコロナ感染対策。すでに3日経過して症状がないから大丈夫とは思うが、あれでは感染が広がること必至だろう😂翌日は天気に恵まれ、穂高連峰や槍ヶ岳、常念岳も堪能し、一部やや重たい足を引きずりながら、のんびり下山出来た。5人の仲間がまとまり、頑張った素晴らしい山行となった。私の忘れられない夏山のひとつとなった。リーダーのIさんに感謝したい。