7月28日(日曜日)、本日のHCWildBerryの例会山行は、一泊二日の泊まりで、28日尾瀬ヶ原散策と、翌日29日に百名山、花の百名山でもある至仏山、(2228m)登山だ。
実は私事で恐縮なのだが、私Hは実に至仏山と相性が悪い。過去に3回登りに来たのだが、1回目は雨の中の登山で、思い出と言えば、濡れた木道で滑って転んだだけのイメージ。2回目は、なぜか山頂からの景色しか、思い出に残っておらず、おそらく天気が崩れる予報なので早々に下山したのだろう。3回目は、台風が近づいているため、登山を諦め、尾瀬戸倉の食堂で、飲んだくれていた思い出しか残っていない。そして、今回の週間天気予報でも、2日間雨予報の状況だった。こうなったら、参加者に強力な晴れ男&女が参加していることを望むしかない中での例会山行だ。
交通は川越駅から高速バス利用のため、立川駅に6時10分集合。途中合流のメンバーも含め、八高線経由で会のメンバー10名が、川越駅に向かう。8時10分発高速バスで尾瀬戸倉へ。渋滞もなく、ほぼ定刻で尾瀬戸倉。そこからは交通規制のため、連絡用チケットを買い、乗合タクシー2台で、登山口の鳩待峠に向かう。
鳩待峠は、予報通りの小雨。そこからは歩きで1時間程の今夜の宿泊地、山の鼻小屋に向かう。山の鼻小屋で軽めの昼食を取り、荷物を山の鼻小屋に預け、13時から空身で小雨の中、今回の目的の一つ、ニッコウキスゲの花を求め、尾瀬ヶ原の牛首分岐辺りまで散策開始。しかし、最近の猛暑のためか、ニッコウキスゲも開花が終わっており見つけられず、雨も酷くなってきたので、15時に宿に戻った。
宿は、個室で8~12畳の部屋に、3~4名なので、広々。ボディソープが備え付けてある、お風呂もあり、トイレはウオシュレット。夕食も豪華ではないが美味しく、山小屋と言うよりも、旅館のような設備であった。気温も20℃を下回り、連日の都会の猛暑を尻目に、夕暮れの尾瀬の景色を眺めながら、のんびりと避暑を過ごす初日だった。ちなみに、他の宿泊者が小屋のすぐ近くで、熊を見たみたいで、食後の尾瀬散策はやめにしておいた。
翌日29日は、至仏山登山本番で4時半起床。朝食を弁当に変更してもらい、男性陣4人は、宿の食事処と外で弁当を食べる。女性陣は誰も来ない。さては寝坊したのかと思い、当初宿を5時半出発の予定であったが、6時出発にしようと言ったら、逆に怒られた。女性陣は我々男性陣よりもさらに早く、3時半には起床して準備していたみたいだ。
事前の天気予報を覆し、空には青空が見える。気温も暑くも寒くもなく、絶好の登山日和。おそらく参加者の中に強力な晴れ人間がいたのだろう。宿の前で集合写真を撮り、5時37分今回の本番、至仏山登山の開始。しかも快晴と言うオマケ付きだ。
最初は樹林帯の中の急登。木道が結構壊れていて、歩きずらい。しかも前日の雨の影響か、登山道が沢のようになっており、山歩きと言うよりプチ沢登りみたいだ。ただ水のせいか高度のせいか分からないが、時折吹く風がとても涼しく、夏の東京近郊の低山の山歩きとは、まるで違う尾瀬の山歩きだ。
1800m付近で、森林限界を超え、後ろを振り向くと、尾瀬ヶ原の全景と燧岳の景色が間近に見え、涼しい風と共に疲れを癒してくれる。しかし1800m程度で森林限界を超えるとは、八ヶ岳辺りとはまるで違う。ここは関東の山だが、東北に近い冬の寒さと雪を感じさせてくれる。
草原状の景色の中、所々お花畑が広がり、わずかだがニッコウキスゲも咲いている。ただまわりの景色は素晴らしいのだが、急登はあまり変わらず、階段には水が溜まり、足の置き場が無く、さらに濡れた蛇紋岩は本当に滑りやすい。
岩と水に格闘しながら登ってゆくと、徐々に斜度が緩くなり、歩きやすい木道や岩の道になると、至仏山山頂だ。
至仏山山頂は、まわりに遮るものも無く360度の絶景で、谷川岳や富士山などの関東の名山の絶好の展望台で、多くの人が景色を楽しんでいる。
しばし山頂で絶景を楽しみ、写真撮影などをした後、鳩待峠に向けて下山開始。最初は岩場の稜線歩きで、下から吹き抜ける風が寒いくらいに涼しい。本来ならゆっくりと遮るものも無い岩場の絶景を楽しみたいのだが、計画よりも1時間半近く遅れているため、ペースをあげる。
小至仏山を超えた辺りからは、岩稜帯が終わり草原状の山道に変わる。鹿柵に守られた小湿原、オヤマ沢田代を超えると、道は木道と地面の道が交互に現れ、さらに緩やかな斜度なので、大変気持ちよく歩ける。これほど気持ち良く歩ける下山道も珍しいと思いながら、ハイペースを維持する。
遅れていた時間を取り戻すため、ペースを速めたが、鳩待峠に近くなったところで、ペースを落とし、最後の山道を楽しんだ。
鳩待峠に計画の1時間遅れで到着。連絡バスに乗り、高速バス停のある尾瀬戸倉に14時到着。バスの出発時間は15時20分なので、1時間程度しか余裕がなく、本来はここで入浴と昼食予定であったが、お風呂組と食事組に分かれて、15時にバス停集合にして別れた。
バスは定刻に尾瀬戸倉に到着し、多少の渋滞につかまったが、18時半に川越駅に着き、そこで解散した。
心配した天気も、至仏山登山日には快晴となり、気温、景色共に山歩き日和の楽しい登山であった。しかし東京の暑さには、尾瀬との気温差がありすぎて、川越駅からの帰りが辛く、涼しかった尾瀬に戻りたくなったのは私だけではないと思う。 記 H













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