意外に辛かった櫛形山

個人山行

7月9日土曜日、HCWildBerryの個人山行は、夏の北アルプス参加予定者の訓練山行の両神山が都合で中止になり、名目上は誰でも参加できる山、200名山櫛形山(2052m)。確かに急登は無く、危険個所も無い山なのだが、本当に誰でも?

朝7時高尾駅南口に参加者4名が集合し、車で一路登山口のある、県民の森キャンプ場を目指す。途中休憩を交えながら、9時30分登山口に到着した。

中尾根登山道の登り口近くには、小紫陽花の群落があり、まだ蕾の段階だが、満開になったらさぞ綺麗だろう。

最初は杉の植林の中を、事前に会長T氏から聞いていた通り、ダラダラした登りが続く。植林帯は薄暗く、風も無く、しかも日がささないから、湿気で非常に蒸し暑い。あっという間に全員汗まみれだ。ダラダラ登りなのだが、蒸し暑さで予想以上に疲れる。

高度が1300m付近から、植生がブナ類などの落葉樹に変わり、雰囲気が明るくなる。今まで全く聞こえなかった、春ゼミの鳴き声や鳥の声などが、急にうるさくなってきた。人の手の入った森と、自然のままの森はこんなにも違うのだ。

1600m付近から、今度はカラ松の原生林に変わってきた。同じ針葉樹林でも、杉の植林と違って、景色が美しい。苦労して山に登って良かったと思える瞬間だ。

それでも疲れるのは、同じなのだが。

12時08分、避難小屋のほこら小屋に到着、気持ちの良い草地の広場があり、ここで昼食休憩。私は甘い物好きの会長のため、どら焼きを全員分持参したのだが、会長はあっと言う間に食べ終わり、他の女性陣のを狙っていた。結局もらえなかったのだが、次回からは、会長分は2個必要なのかなと思った。

12時34分小屋を出発、40分ちょい歩いて櫛形山山頂に到着。ここまで登り4時間。登山口が890mなので、1162m登ったことになる。と言うか、一番近い登山口なら50分、200mちょっとで登れるのに、いくら訓練でも、なんでこんなに苦労して登っているのかと考えたら、さらに疲れが。

景色がないので、写真撮影後早々に山頂を出発し、今回の一番の目的になった、アヤメを見にアヤメ平に向かう。鹿の食害で鹿よけの柵内でのみ見られるのだが、柵の扉を開け、中に入るとアヤメだけでなく、多くの草花が生えている。遅いかと思ったがアヤメもまだ花を付けていた。しかし柵内と柵の外では草花の量があまりに違いすぎる。外は全く草が生えていないと言っても良いくらいだ。鹿は見るのは可愛いいが、食害やヤマビルを運ぶなど、迷惑な獣だった。

余談だが、アヤメ平での撮影は、たまたまスポーツ系の大学生くらいの、にぎやか女性陣4人組が来て、会長が「おい、娘。シャッター押してくれ」と声をかけ撮影してもらったのだが、頼み方があまりに失礼すぎる。まあ4人組は気にしていないようだったが。大体、娘ではなくて、会長の歳なら孫だろう。

アヤメ平をあとにし、下山開始。登って来たのと同じようなダラダラ下りだが、ここまで5時間近く歩いてきたから、かなり足に来ている。しかもまだ2時間は歩かないと下山できない。さすがにKさんが辛そうだ。Iさんもちゃっかりストック使っている。私も持ってくればよかったと思うくらい、下りも長かった。

16時39分登山口に下山、7時間の山行終了。新人の方が参加しなくて良かった、と思うくらいみんな疲れていた。会長の誰でも参加できる山が、いかにいい加減な基準だったか。以前の丹沢三峰山の時にも思ったが、会長の安全、簡単、楽は全く信用できないことを、再認識させられた山行だった。

個人的には櫛形山は、登るよりも、遠くから眺めるのが美しい山だと思う。

                           記H

コメント

  1. 俊ちゃん より:

    さすがHさんの山行報告はわかりやすく、面白い!私の櫛形山はもう10年前、その時の楽々登山の記憶が今回の厳しい体験で打ち破られた!良く考えれば危ない場所はないけど1000m以上の標高差。更に加齢での体力低下。これからの山行には今まで以上謙虚に対応しなければならない。

  2. クマス より:

    まぁ、おつかれさまでした( ◜‿◝ )♡
    私も櫛形山ならと参加させてもらおうと思ってラインを開いたら、すでに締め切ったとのことで残念と思ったのですが、病み上がりには無理でしたね~
    でも、写真はとてもきれいですね💓