アプローチよし、展望よし、御前山~菊花山

例会山行

12月17日(日)見事な快晴である。本日の山行は、山梨県の御前山から菊花山へ。猿橋駅から登り、大月駅に下りる。抜群のアプローチである。しかも山頂は360度の展望と聞く。中央線沿線住みにとっては、必見の山だ。

   8時9分高尾駅発甲府行きの電車に乗る。8時42分、猿橋駅着。南口を出て右方向へ。10分程で登山道が見えてきた。熊注意の黄色い看板が立っている。御前山への登山口だ。

  9時過ぎ頃、会員6名で登山開始。

 リーダーが新人である私の歩みを確かめながら歩いてくれるのがありがたい。

    登り始めは緩やかな樹林帯で、準備運動にぴったりだ。程なく道は尾根上に出て、眼下に市街地がよく見える。風が冷たい。日差しは暖かいのだが。

    筋肉が温まる頃を見計らったように傾斜が増す。全くもって至れり尽くせりの山である。少し岩が出た道を行き、傾斜が落ちたところで小休止。

    落ち葉が大量に降り積もった明るい尾根道を行く。両側に山並みを従えた贅沢な山歩きだ。展望を楽しみながら歩けるのは、冬枯れの季節だからこそか。夏は生い茂る葉が景色を遮るのかもしれない。眼前に視界を横切る主尾根が浮かび上がり、その上に登ると、道は東西に分岐している。まずは東の神楽山へ。

  9時45分頃、神楽山着。展望はない。分岐まで戻り、今度は西の御前山へ。道は笹の中に入っていき、登り坂になる。山の陰に入ったのか、風が止んだ。西に向かう道は暖かい。御前山がぐんぐん近づく。

   10時5分頃、御前山着。印象は、岩!岩!岩!だ。南面がすっぱり切れ落ちている。展望はよいのだが、山頂は広くない。団体が上がってきたため、休憩を切り上げて下りようとするが、更に次の団体が山頂直下に押し寄せてきて、道は大混雑に!

    ようやく列を整えて、10時25分頃、菊花山に向かって出発。

 尾根道は歩きやすいが、尾根を巻く斜面につけられた登山道は、落ち葉が滑りそうで少し怖い。常緑樹が目につき始める。

    ところで私は、この山行の間に、二つのミッションを実行するつもりであった。一つは、一山で一植物の名前を覚えるというもの。もう一つは服装の検証だ。実のところ、私は植物の名前を一つも知らない。そして、冬の服装をどうしたらいいのかも、さっぱりわからないのである。

    一つめのミッション、常緑樹の名を尋ねてみる。さすが皆さん博識だ。緑の芽を接いだような葉の裏に、Y字の白い葉脈が浮かぶその木は、ヒノキだと教えてもらった。

    どこが沢井沢ノ頭なのか判然としないまま、道は下りへ。途中にロープがあったが、弛んでおり、つかまるというより、注意喚起の目印のようだった。慎重に下る。

    道はどんどん下っていく。どこまでも下る。まだ下る。下山してしまいそうだ。ようやく鞍部に到着。ここから菊花山の登りへ。

    11時過ぎ、菊花山手前の小ピークで小休止。風が冷たい。手がかじかんできたので、手袋を装着。

    ここで二つめのミッション、服装の検証である。忘年山行はTシャツ一枚にしたので、今回は下着+Tシャツにしてみた。これが意外に暖かい。ペラペラのランニングシャツでも侮れぬ。空気の層というのは偉大だ。

   11時20分頃、岩道を越えて菊花山着。山頂からは、連なる山々が360度眺められる。雲か、はたまた舞い上がる雪か、富士山の山頂から麓へと片側にたなびく煙の帯が美しい。岩殿山が間近に迫る。岩殿山、百蔵山、扇山。その後ろのぎざぎざした山はなんだろう?たくさん山があるのに、その名前がわからないのが残念だ。

    山頂は風がなく、空いていたので、素晴らしい景色の中、ランチタイムを楽しんだ。

   12時頃、名残惜しいが下山開始。途中、ロープや滑りやすい箇所もあり、ゆっくり下る。10分程で道が二股に分かれた。この分岐を左へ。どうやら右は急坂らしい。左の道は等高線を巻くようにゆるやかに下る。慰霊碑、お墓を通り、舗装路に出る。ここから駅まで10分足らず。12時35分頃、大月駅着。

    なんと、たっぷり山を楽しんだのに、太陽は頭上に輝き、まだ真昼間だ!

    素晴らしい1日をありがとうございました。最後は皆で、ビールで乾杯でした。

(M記)                                      

コメント

  1. クマス より:

    こんなきれいな富士山は初めて見るかも・・・と思うような吸い込まれるような青空。山行の様子が手に取るようにわかる素晴らしい記録ですね!新人のMさんも情感豊かで知的な方です。